【プロスペクト理論】FXトレード、ギャンブルで負けてしまう理由とは?(02/14)
皆さんこんにちは!FIREスタッフ長谷川です。
この度FIRE会員限定ページの数ある記事の中からこのページを
ご覧いただきありがとうございます!
先日は「自動売買取引(EA)」について、少しでも理解していただければと思い
「FXの裁量トレードと自動売買取引(EA)の違い」についての記事を公開させていただきましたが皆さん見ていただいたでしょうか?
まだご覧になっていない方はぜひともご覧ください!
※こちらからご覧になれます
本日の記事では、ダニエル・カーネマンが提唱した「プロスペクト理論」についてを
FXトレード、ギャンブルに落とし込んで説明していきたいと思います!
裁量トレードで最も重要といわれている「メンタル」を少しでも理解していただけると幸いです!
▶ちょこっと個人的ニュース!
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たまにどんなに寒くても半袖、半ズボンの人っていますよね〜。すごいなぁ😶🌫️
どうやったらあんな体になるのだろう、、、
私は最近電動湯たんぽを購入し、一日の半分を一緒に過ごしております。
早く暖かくなってほしいと願うばかりです😢
プロスペクト理論とFXトレードとの関係
FXのトレードに何か関係あるの?と思った方もいるかもしれません。
この行動経済学にはトレードにおける負ける要因等がぎっしり詰まっており、2002年にダニエル・カーネマンという人が「プロスペクト理論」を発表してノーベル経済学賞を受賞しました。
この「プロスペクト理論」は行動経済学最大の成果とも言われており、人間の行動がいかに不合理なのかを証明した理論なのです。
「プロスペクト理論」は人がFXトレード、ギャンブルにおける負ける理由を証明してくれています。
今後、今より大きな利益をあげるために、以下で詳しく解説していきますので最後までご覧ください。
FXにおけるプロスペクト理論とは
少し難しい表現ですが、
プロスペクト理論とは?
選択の結果、得られる利益もしくは被る損害および、それらの確率が既知の状況下において、人間がどのような選択をするか記述するモデル
要するに人間の行動がいかに不合理であるかを証明したということです。
このプロスペクト理論を知ると、株式投資やFX、仮想通過取引やギャンブルなどでうまく勝てない理由がすごく理解できます。
人間は不合理な選択をしてしまう
もう少しわかりやすくするために二つの質問を用意しました。
皆さんはどちらを選びますか?一緒に考えてみましょう。
【質問1】
あなたならどちらを選びますか?
A:無条件で100万円もらえる
B:コインを投げて表なら200万円、裏なら何ももらえない
【質問2】
あなたは今200万円の負債があります。どちらを選びますか?
A:無条件で100万円負債を減らせる
B:コインを投げて表なら負債は全てチャラに、裏なら負債はそのまま
この二つの質問であなたはどちらを選びましたか?
一般的に多いのが質問1ならA、質問2ならBを選ぶ人が多いのです。
いわゆる期待値はどちらも100万円あり、同じなのですが何故かこのように答えが分かれてしまうのです。
これがプロスペクト理論の核心です。
どちらの質問でもAを選んだ場合、Bより堅実的に100万円が貰えるという選択肢でした。
ですが何故か質問2ではBを選ぶ人が多いのです。Aと比べてかなりギャンブル要素が強いにも関わらず、です。
これをプロスペクト理論ではこのように解説しています。
ポイント
人間は目の前の利益が見えると利益が手に入らないというリスクを最優先で回避してしまう。
しかし、損失が見えると損失そのものを回避しようとしてしまう。
ということなのです。
これを株式投資やFXトレードに当てはめるとどうでしょうか。
利益が少しでも出ると利確し、損失が出ると損失を確定させたくなくて損切りできない、という投資の基本である損小利大(損失は小さく、利益は大きく)の逆の行動を無意識に行っているのです。
これがいわゆる株式投資やFX、はたまたギャンブル等における勝てない最大の理由であるといわれています。
損失を極端に嫌がる
先ほど述べた話以外にもこんな質問があります。あなたはどれを選びますか?
【質問3】 A:コインを投げて表なら100万円もらえるが裏だと50万円払う B:コインを投げて表なら50万円もらえるが裏だと25万円払う C:コインを投げずに無条件で10万円もらう
別の言い方をすると50%の確率で100万円もらえて50%の確率で50万円損するのがA、50%の確率で50万円もらえて50%の確率で25万円損するのがB、損をしないかわりに確実に10万円だけもらえるのがCです。
期待値を計算してみましょう。
【期待値】 A:(100万円×50%)+(-50万円×50%)=期待値25万円 B:(50万円×50%)+(-25万円×50%)=期待値12.5万円 C:期待値10万円
期待値をきちんと計算すればAに参加する方がおトクなんですが、多くの人はCを選ぶのです。
参加する方がどう考えてもおトクなのに、です。これは何故かというと損失を極端に嫌がるが故に合理的な判断ができないということなのです。
実際、金融広報中央委員会が発表した「金融リテラシー調査2019年」という調査で、以下のような調査が発表されました。
日本人の77.3%は期待収益率5%でも投資はしない
仮に100万円を投資した場合、50%の確率で10万円の値上がり益か5万円の値下がり損が発生するとします。
この状況で日本人の実に77.3%は期待値が5万円あるにも関わらず投資をしないという選択をするのです。
恐らく、投資をしないという選択をした人は損失が例え小額であっても許せないタイプの人かもしれません。
この投資の場合、何回もできるなら時間の許す限りする方がおトクなのです。
一回や二回なら悪い方に偏って損失が出てしまうこともあるかもしれません。
しかし期待値が5万円ある以上は、いつか必ずプラスになります。やればやるほど確率はきちんと50%に近づく定理、大数の法則があるのです。
期待値が高い投資を繰り返せば必ずプラスになるということなのです。
それでも人は投資をせずに宝くじを買う
統計的にも多くの人が損失を回避するということが証明されました。しかしそんな人たちでも宝くじやギャンブルはしているという方が多いのです。
宝くじやギャンブルは基本的には全て期待値はマイナスです。何回もこの勝負を行えば最終的には必ず負けます。
ちょっと宝くじやギャンブルの還元率を見てみましょう。
ギャンブル還元率
普段パチンコや競馬などのギャンブルは行わない人でも宝くじやTOTOを一攫千金を夢見て買う人が居ます。
宝くじやTOTOの還元率は50%以下って 最早、税金を納めているようなものですよね。。。
参加すればするほど損をするにも関わらず宝くじやギャンブルは行い、参加すればするほど得をする投資には参加しない、しかしお金は欲しい、これはもう訳がわかりません。
私はこう考えます。恐らく、「皆さん損をしたいのではなくて何が自分にとって本当に得なのか、そういった事をあまり理解していない」のではないかと。
これは金融教育という名の教育を日本が高校までに一切教えていないため、ある意味仕方のないことだと思います。
でもこの記事を見た皆さんは少しづつでも理解していただければと思います。
プロスペクト理論以外にも行動経済学でいう「コンコルド効果」、経済学でいう「サンクコスト」というFXトレードやギャンブル等で勝てない理由が潜んでいるのです。
今後どこかでこの2つについても説明できればと思います。
プロスペクト理論を克服しよう
本来、人間が持つ心理を証明したのがプロスペクト理論です。なのでこれに逆らうのは頭では理解していても実際に行動に移すのはなかなか難しいものです。
では人間は株式投資やFXトレード、ギャンブル等で勝てないのでしょうか?
答えはNOです。克服する方法があります。以下でFXにおけるプロスペクト理論を克服する方法を紹介します。
自分ルール作る
損切値や利確値を決めるといった自分のルールを作ることが最も大切です。
私の投資ルールを紹介させていただきます。
長谷川投資ルール
とにかく資産管理。
感情に任せるな。
しかし直観は信じたほうが良い。
銘柄に惚れるな。
イナゴするな。
常にポジションを持とうとするな。
損切は躊躇なく。
損切後、利確後は追うな。
自動売買(システムトレード)を行う
やはり自分ルールには限界があって、守れないという人も中に入るかもしれません。
そんな方にお勧めなのが「自動売買(システムトレード)」です。
「裁量トレード」と違い、「あらかじめ決められたルール」に従って取引することができるためプロスペクト理論を克服することができます。
まとめ
本記事ではFXトレード、ギャンブル等で勝てない原因が「プロスペクト理論」にあることを説明しました。
いろいろな状況もこの理論で説明がつくことは理解いただけましたか?
プロスペクト理論を克服してトレードに臨めば勝ちは自ずと見えてくると筆者は考えます。
とはいっても克服するのはそう簡単では無いため、代替手段を用意し、理にかなった、あるいは合理的なトレードを意識してみてはいかがでしょうか。
今回の記事を見て皆様に少しでも「メンタル」について理解いただけたのならば幸いです!
それではまた!次の記事で会いましょう!
FIREスタッフ長谷川